わたしの個別ケアジャーニー

ビタミンD関連遺伝子と日光浴・気分データから見つけた:私の冬季メンタル不調対策実践体験

Tags: 遺伝子検査, ビタミンD, 冬季うつ, 季節性感情障害, データ分析, 日光浴, メンタルケア実践

「わたしの個別ケアジャーニー」をご覧いただき、ありがとうございます。今回は、遺伝子検査で判明した特定の傾向と、日々のデータ記録を組み合わせることで、長年悩まされていた冬季のメンタル不調にどのように向き合い、改善の糸口を見つけたのか、私の実践体験をお話しさせていただきます。

はじめに:冬季の気分の落ち込みと遺伝子検査への期待

私は毎年、秋が深まるにつれて気分の落ち込みや倦怠感を感じやすくなる傾向がありました。集中力の低下や活動量の減少も顕著で、仕事のパフォーマンスにも影響が出ていたことが課題でした。いわゆる「冬季うつ」や「季節性情動障害(SAD)」と呼ばれるものに近い症状ではないかと漠然と考えていましたが、具体的な対策が見つからず、冬の間はただ耐えるしかないと感じていました。

遺伝子・データに基づくメンタルケアに関心を持ち、サイトを通して様々な体験談を拝見する中で、自分の体の傾向を知ることが実践の第一歩になることを学びました。そこで、包括的な遺伝子検査を受けたところ、いくつかの興味深い情報が得られました。特に、ビタミンDの代謝や利用効率に関連する遺伝子に、特定のタイプが含まれていることが分かりました。検査結果の説明では、このタイプを持つ人はビタミンDレベルが低くなりやすい傾向があること、そしてビタミンDが精神的な健康にも関与している可能性があることが示されていました。

この情報が、長年の冬季の不調と結びつく可能性があるのではないかと考え、遺伝子情報を手掛かりに、具体的な対策を講じることを決意しました。

遺伝子情報を具体的な実践へ:データ収集と仮説立て

遺伝子検査結果でビタミンD関連の傾向が示されたことから、冬季に日照時間が短くなることが、私のメンタル不調の一因になっているのではないかという仮説を立てました。そこで、以下のデータを継続的に記録することにしました。

  1. 日光浴時間: 毎日、屋外で日光を浴びたおおよその時間を記録しました。特に顔や腕などに日光が当たるように意識し、時間をスマートフォンアプリで記録しました。
  2. 気分の状態: 毎日、決まった時間にその日の気分の状態を10段階程度で自己評価し、簡単にメモを添えて記録しました。
  3. 活動量: スマートフォンの歩数計機能やウェアラブルデバイスを用いて、日々の活動量(歩数など)を自動的に記録しました。
  4. 睡眠時間: 睡眠記録アプリやウェアラブルデバイスで、おおよその睡眠時間や質を記録しました。

これらのデータ記録を、冬季に入る前の10月頃から開始しました。同時に、ビタミンDを多く含む食品(魚類やキノコ類など)を意識的に摂取することを心がけ、医師と相談の上でビタミンDサプリメントの少量摂取も開始しました。ただし、これらの食生活やサプリメントの影響と、日光浴の影響を区別するため、まずは「日光浴時間」と「気分の状態」の相関関係に焦点を当ててデータを見ていくことにしました。

実践と分析:データが示す関連性

約3ヶ月間、データ記録を続けました。週に一度、記録したデータを振り返り、特に「日光浴時間」と「気分の状態」の推移をグラフ化して確認しました。

グラフを見ると、興味深い傾向が見られました。平日に比べて週末や休日など、比較的長い時間(30分以上)屋外で過ごし、日光を浴びた日の数日後、気分のスコアがわずかに高い傾向が見られたのです。逆に、天候が悪くほとんど屋外に出なかった日が続くと、気分のスコアが低下する傾向があるように見受けられました。

もちろん、気分の状態は日光だけでなく、睡眠、食事、仕事のストレスなど、様々な要因に影響されます。そのため、これだけで「日光浴が原因である」と断定することはできません。しかし、遺伝子情報で示唆されたビタミンD関連の傾向と、データ上で見られる「日光浴時間の長さと気分のスコアの関連性」が、私にとって冬季のメンタルケアにおいて「日光を浴びる時間」が重要な要素である可能性を示唆していると考えました。

実践への落とし込みと変化

データ分析から得られた示唆に基づき、冬季の生活習慣に以下の具体的な変更を加えました。

これらの実践を続ける中で、最も大きな変化として感じたのは、冬季特有の「重たい」気分の落ち込みが以前ほど顕著ではなくなったことです。全く気分の波がなくなったわけではありませんが、落ち込んだとしても回復が早くなったように感じています。また、午前中に日光を浴びる習慣ができたことで、体内時計が整いやすくなったのか、以前よりも朝起きるのが楽になった感覚もあります。活動量データを見ても、意識的に外出する機会が増えたためか、平均的な歩数が増加していることが確認できました。

工夫点と今後の展望

この体験を通して、遺伝子検査の結果はあくまで「傾向」や「可能性」を示すものであり、それを実際の体感や行動データと照らし合わせながら、自分にとっての最適なケア方法を見つけていくプロセスが非常に重要であると実感しました。

データ記録を継続することは時に負担に感じることもありましたが、記録ツールを使いやすいものを選んだり、完璧を目指さずに「とりあえず記録する」というスタンスで取り組んだりすることで、なんとか続けることができました。また、データから関連性が見えてきたことで、「この行動には意味がある」という確信が持て、モチベーション維持につながりました。

今後は、このビタミンD・日光・気分に関する知見に加え、睡眠データや食事データなど、他のデータとの関連性もさらに深く分析していきたいと考えています。また、冬季だけでなく、他の季節におけるメンタルの波についても、様々な角度からデータを収集・分析し、自分だけの「個別ケア戦略」をアップデートしていく予定です。

最後に

遺伝子検査の結果を手にしても、「これからどうすれば良いのか分からない」と感じる方は少なくないと思います。私の体験が、遺伝子情報と日々のデータ記録を組み合わせることで、自分自身の体と心に寄り添った具体的な実践方法を見つけ出すヒントになれば幸いです。この「わたしの個別ケアジャーニー」コミュニティで、皆さんの貴重な体験談を共有し、互いに学び合うことで、より豊かで自分らしいメンタルケアを実現できることを願っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。