わたしの個別ケアジャーニー

遺伝子傾向と日々のデータ記録から見つけた：私の優柔不断・意思決定の遅さを改善する実践体験

Tags: 優柔不断, 意思決定, 遺伝子傾向, データ分析, 実践体験

長年の課題、優柔不断と意思決定の遅さ

私は幼い頃から優柔不断な傾向があり、大小に関わらず物事を決めるのに時間がかかってしまうことに悩んでいました。特に仕事においては、選択肢が多い場面や未知の要素が絡む状況で思考が停止しがちになり、プロジェクトの進行を遅らせてしまうこともありました。この「意思決定の遅さ」は、私のキャリアや日々の生活における大きな課題でした。

一般的な時間管理術や決断テクニックも試しましたが、一時的な効果しか感じられず、根本的な改善には至りませんでした。そんな中、「わたしの個別ケアジャーニー」というコミュニティを知り、遺伝子やデータに基づいてメンタルケアを実践するアプローチに興味を持ちました。もしかしたら、私のこの傾向にも、何か生物学的な背景があるのかもしれない。そして、それをデータで可視化すれば、具体的な対策が見つかるのではないか、と考えたのです。

遺伝子検査とデータ収集で仮説を立てる

まずは、サイトの情報も参考にしながら遺伝子検査を受けました。検査結果のレポートを読み解くと、私の遺伝子傾向として、情報の処理に時間をかけやすい、あるいは不確実性を避けたいといった傾向が示唆されている部分があることに気づきました。もちろん、これが直接的に私の優柔不断の原因だと断定できるものではありません。しかし、私自身の感覚と照らし合わせると腑に落ちる点があり、この傾向を前提とした上で、日々の行動とメンタルの状態を詳細に記録し、関連性を探るアプローチが有効かもしれない、という仮説を立てました。

そこで、約3ヶ月間、以下のデータを記録することにしました。

これらのデータは、スプレッドシートと日々の簡単なメモアプリを使って記録しました。

データが示したパターンと具体的な実践

3ヶ月分のデータをまとめて分析した結果、いくつかの興味深いパターンが見えてきました。

まず、遺伝子傾向で示唆された「情報の処理に時間をかけやすい」という点はデータにも表れていました。特に、新しい情報が多い場合や、比較検討する項目が多い場合、意思決定にかかる時間が顕著に長くなる傾向が見られました。また、「不確実性を避けたい」という傾向も関連しているようで、失敗のリスクが少しでもあると感じる決定では、さらに時間がかかり、かつ決定時の不安レベルが高いことがデータから読み取れました。

さらに、データからは「午前中の早い時間帯の方が、比較的迅速かつスムーズに意思決定できる」というパターンも発見できました。睡眠時間が十分に取れている日や、特定の食品（私の場合は、カフェインを多く摂取した後）は、逆に集中力が散漫になり、決断が鈍る傾向も示唆されました。

これらの分析結果に基づき、以下の具体的な実践を開始しました。

  1. 意思決定の「締め切り時間」を設ける: 大小にかかわらず、可能な限り全ての意思決定に時間制限を設けるようにしました。例えば、「このメールの返信は10分以内に完了する」「今日のランチは5分で決める」など、具体的な時間を意識しました。これにより、「いつまでも考え続けてしまう」という状態を防ぐことを試みました。
  2. 情報収集のルールを設定する: 過剰な情報収集が意思決定を遅らせていることがデータで示唆されたため、情報収集の範囲と時間を事前に決めるようにしました。「参考にするのは上位3つの検索結果まで」「情報収集は15分で打ち切る」といった具体的なルールです。
  3. 午前中の早い時間帯に重要な決定を集中させる: データから最適な時間帯が示唆されたため、仕事やプライベートで重要な決定が必要なタスクは、できるだけ午前中にスケジュールするように意識しました。
  4. 意思決定にかかる時間の記録を継続: 改善度合いを測るため、実践後も意思決定にかかった時間の記録を続けました。

実践の結果と変化

これらの実践を続けた結果、少しずつではありますが、明確な変化が現れ始めました。

まず、意思決定にかかる平均時間が短縮されました。特に、小さな日常的な決定においては、ほとんど迷うことがなくなり、生活全般のスピード感が向上したように感じます。仕事においても、情報収集や比較検討の時間を意識的に制限することで、必要以上に時間をかけすぎることを防げるようになりました。

また、驚いたのは、迅速な意思決定を心がけることで、逆に後悔や不安を感じることが減った点です。以前は時間をかけたにも関わらず「これで本当に良かったのか」と悩むことが多かったのですが、データに基づく仮説と、具体的な時間制限を設けることで、「この時間で最善の選択をした」と納得できるようになり、決定後の精神的な負担が軽減されました。これは、データ分析によって自分の傾向を客観的に理解できたことが、自信に繋がったからかもしれません。

もちろん、全ての決定がスムーズになったわけではありません。非常に複雑な問題や、不確実性の高い長期的な決定については、今でも時間を要することはあります。しかし、以前のように思考が停止してしまうような状況は減り、データ記録から見つけた自分にとって最適な時間帯や、情報収集の適切な量などを意識することで、より建設的に考えることができるようになったと感じています。

工夫点と乗り越えた課題

この実践の中で工夫した点は、データ記録の継続性を高めることです。最初のうちは記録を忘れてしまうこともありましたが、スマートフォンのリマインダー機能を使ったり、記録を簡単なルーチンワークに組み込んだりすることで、習慣化することができました。また、記録項目を必要最低限に絞ることで、負担を減らすことも重要でした。

遺伝子検査の結果レポートを読み解く際には、専門用語が多く最初は戸惑いました。しかし、「わたしの個別ケアジャーニー」コミュニティの情報を参考にしたり、同じようにデータ活用を試みている他のユーザーの体験談を読んだりすることで、少しずつ理解を深めることができました。完全に理解できなくても、仮説を立てて「まずは試してみる」という姿勢が大切だと感じています。

今後の展望と読者へのメッセージ

今回の体験を通じて、自分の生まれ持った傾向（遺伝子）と、日々の具体的な行動や状況（データ）を組み合わせることで、長年の課題であった優柔不断や意思決定の遅さに対して、非常にパーソナルで効果的なアプローチを見つけられることを実感しました。これは、一般的な手法だけでは得られなかった、自分ならではの解決策です。

今後も、このアプローチをさらに深め、他のメンタルの側面にも応用していきたいと考えています。例えば、タスクの先延ばし癖や集中力の波などについても、遺伝子傾向と日々のデータを分析することで、より具体的な対策が見つかるかもしれません。

もしあなたも、私と同じように特定の行動パターンやメンタルの課題に悩んでおり、一般的な方法では限界を感じているようでしたら、遺伝子情報と日々のデータ記録というアプローチを試してみてはいかがでしょうか。一見難しそうに感じられるかもしれませんが、まずは小さなデータからでも構いません。自分自身を客観的に見つめ直し、データに基づいた仮説検証を行うことで、あなただけの「個別ケアジャーニー」が進んでいくはずです。このコミュニティが、その一歩を踏み出すための参考になれば幸いです。